常に新たな技術・サービスを開発しているアンタス。その技術とサービスの開発背景から課題解決までプロジェクトリーダーにお話を伺いました。今回は、アンタスのAI事業の一つである【AI×RPAソリューション】をご紹介します。
▼アンタスのAI×RPAソリューションの特徴を教えてください。
今回開発したAI×ソリューションは主に次の4つになります。
・Windowsデスクトップアプリをあたかも人が操作するように自動制御できる。
・画面サイズや解像度による制限を受けることなくRPAの安定稼働ができる。
・RPAを動かしている間に、同じパソコン上で他の作業も自由に行うことができる。
・RPAにAIを組合わせることで、人の思考ルーチンも自動化し、高度な業務自動化を実現できる。
一般的に広がっている誰でも使えるRPAツールとは違い、今回開発したAI×RPAソリューションはお客様のニーズに合った形でカスタマイズしAIと組合わせることで、業務の課題を解決できることが、大きな特徴だと考えています。
▼AI×RPAを開発するに至った背景を教えてください。
取引先のお客様から「設計計算にかかる時間を短縮したい」という相談いただいたのがきっかけです。具体的には設計計算の際、判定結果がOKになるまで繰返し計算を行うのですが、数値変更は手動で行っており、ベテランのエンジニアでも3日間作業に時間をとられていました。
また初回入力は、それまでの経験をもとに計算判定結果がOKになる予測値を入力することになるのですが、経験があるベテランエンジニアはある程度の見立てができますが、経験の浅いエンジニアの場合その見立てが難しく、判定結果がOKになるまでの繰返し計算にさらに多くの時間を要していました。
この課題解決にWindowsデスクトップアプリを、外部から操作する技術を使うと自動化ができるのではないかと考えました。
それに加え、アンタスで先行して研究していたAIの技術を加えることで、過去事例から初期値を予測し、より時間の短縮が可能ではないかと考え、AI×RPAを使ったシステム開発を行うことになりました。開発時点ではAIに学習させるデータ数が少ないために精度が低いながらも、人が考え初期設定から計算を始めるよりは、AIによって導き出された予測値を利用することで、時間の短縮が見込めます。また、今後登録されるデータを継続的にAIに学習させることでAIの精度向上も可能です。
▼開発する際、難しかったことなど課題はありましたか?
設計計算ソフトの実際の画面から、操作対象のパーツ(ボタン、テキストボックスなど)を特定するためには、各画面の構成を解析する必要がありました。
▼先に伺った課題を、どう解決しましたか?
地道に解析を行いました。データを取得する部分では、名前を指定して取得する方法を使い、構成が多少変わっても影響が出にくいようにしましたが、トライアル部分は速度重視のため、素早く取得できるように要素の順番で取得するなど、工夫を凝らしました。
その結果、これまでベテラン設計者が3日間かかる作業を1時間に短縮できるといった、工数削減に成功しました。
また、設計経験者が持つ知識をAIに学習させRPAと組合わせることで、更なる作業自動化を実現しました。どの分野でも人手不足と言われていますが、今回ご提供した企業様でも同様な課題があります。このソリューションで、人手不足の問題解決の一つに繋がれればと考えています。
▼開発した技術を活かして、今後取り組みたいことはありますか?
Windowsデスクトップアプリであれば、今回の技術で操作でき、一般的なRPAでは難しい処理も自動化が可能です。
今回ご相談いただいた企業は社会インフラの分野でしたが、業務で長年利用しているWindowsデスクトップアプリに対応できるのが、このソリューションの特徴でもあるので、各業界が抱えている問題解決のきっかけの一つになれればと考えています。また合わせて、AIを組み合わせることで、人の思考ルーチンも自動化することで、各分野の人手不足の問題解決の一つになればと考えています。
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